「短歌人」2021年12月号 掲載歌

軽々と沖縄行きを告げてから慌てて用事があってと付ける

顔大の窓が切りとる営みはとるに足らないものとなり海

海の絵をあお一色で描いていたわたしに渡すみどりのクーピー

漕ぐ母の後ろで少女はひっそりと大きく腕を広げる空へ

バリウムをむらなく胃壁に塗るための筆はないのでぐるぐる回る

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