「短歌人」2022年2月号 掲載歌

朝の陽の溜まる手すりに水鳥の羽の詰まった布団をかける

見開きに敷き詰められた明朝に没入すれば寄せる頭の影

ポケットにトレンチの紐忍ばせてその先端を渋谷で摑む

週末の渋谷を歩く人と人すり抜けるコツ取り戻しつつ

取り戻しつつある日々がこぼれないようにマスクの隙間を埋める

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